



そこには秘められた想いが
「Zバック」ができるまで
印象的な「Z」の文字が散りばめられた作品を応募してくれたふみさんには、なぜこのデザインを描いたのか、きちんと理由がありました。
5歳のお子さまが使いやすいように設計された「Zバック」からは、使う相手のことを考えながら作り上げる職人のやさしさが伝わってきます。お子さまの想いを叶えながらも工夫を凝らしたかばんの完成秘話を職人に聞きました。

語り手:
株式会社モリタ谷口
使うお子さまのことを考えた、
やさしさのこもった「夢のかばん」
カラフルな配色と絵の所々に書いてある「Z」が好きという思いにとても興味を持ち、この作品を選びました。
なぜ「Z」が好きなんだろう?という疑問を持っていたのですが、打ち合わせの際に「ウルトラマンZが好きで絵にたくさん描いた」と聞き謎が解けました。その大好きなウルトラマンZの人形を持ち運びたいという要望を新たにお伺いすることができました。
5歳のお子様にプレゼントすることを考え、最初のサンプルでは、軽いナイロン素材で考えていましたが形にしてみると安っぽく見えたため、少し張りのある薄い帆布に変えました。サイズ感もお子様の体に合うように設計。また、デザインには書いてありませんでしたが、持ち運びしやすいようにショルダーストラップを付け肩掛けできる仕様にしました。
特徴的な、「Z」の文字をどう表現しようか迷い、いろいろ試行錯誤した結果、刺繍が一番きれいに表現できました。文字のサイズにもこだわっています。さらに、お子様の名前を刺繍で入れることによって“自分のモノ”になるように、提案させていただきました。
前胴、後胴がカラフルな配色で一定の形になっていないため、パズルのように当てはめるためにはどうしようか悩みました。
何度も型紙を切り直して試作し、パッチワークで表現することで満足のいく形になりました。職人として仕上がりの形がいびつでないか、糸処理はきれいにできているかなど耐久性や仕上げには気を付けました。
弊社には刺繍を入れるミシンがないので、刺繡屋さんに何度も行き、文字のサイズや向きなど打ち合わせを重ね、調整を繰り返しました。
完成した時は、渡したときに喜んでもらえるか不安はありましたが、私的には忠実に再現できたと思い達成感と満足感がありました。
少しの手間を惜しまないことで、より満足のいく作品になったと思います。
今回夢のかばんプロジェクトの鞄製作に関わった職人さんは、通常業務の傍らの製作でとても大変だったと思います。そして喜んでもらえるか不安もあったかと思いますが、お渡しした時のお子様の笑顔で大変さも吹っ飛んだんではないでしょうか。またこのプロジェクトがあれば参加企業が増えれば良いなと思います。
夢が叶ったときの感想は?
作者のふみさんに聞きました
−「夢のかばん」を受け取ったとき、どんな気持ちになりましたか?
欲しい鞄だったから嬉しい気持ち。選ばれて良かった。
−「夢のかばん」を持って、どんなところに行きたいですか?
ウルトラマンと仮面ライダーのショーに持って行きたい。
−職人にひとことお願いします!
(親御さまより)お忙しい中、素敵な鞄をお作りいただきありがとうございました。子供の一枚の絵が実際に鞄の形となり、とても感動しました。
子供の希望が曖昧な部分も多く、お手数をおかけしたかと存じます。本人はとても気に入っており、家の中でも、お出かけの際に早速使っています。保育園の先生やお友達にも、豊岡鞄の説明をしていました。
今後も大切に使いたいと思います。ありがとうございました。
プロジェクト総集ムービーを公開中
プロジェクトのスタートから完結までを動画でご覧いただけます。子どもたちの夢、職人の想い。「夢のかばん」づくりの過程を、オリジナル楽曲とともにお楽しみください。











