大人になっても、心に残る驚きを
「観覧車のかばん」ができるまで

家から見える大好きな観覧車を、紙いっぱいに描いて応募してくれたいちとさん。「ゴンドラがすべて小さいポケットになっている」という、鞄としての機能までしっかりと考えられた力作です。

作品のコンセプトの通り、色とりどりの丸いゴンドラがぐるりと並ぶ「観覧車のかばん」。丸くて小さなゴンドラには、製作者だけが知るストーリーがあります。

語り手:
株式会社タイムバックス坂田

いちばんの特長が最難関。
会社を、地域を挙げて辿り着いた「夢のかばん」

のびのびと描かれた観覧車に夢を感じて、「楽しく作れそう!」と、このデザインを選びました。作者のいちとさんは、5歳とは思えないほど想像力にあふれた、まさに小さなデザイナーさん。
「ここはどうしたい?」と聞くとすぐに具体的なアイデアが返ってきて、びっくりしたのを今でも覚えています。

中でもいちばんのこだわりは、「ゴンドラを全部違う色にしたい」というリクエスト。そのコンセプトに面白さをプラスするために、すべて違う素材でゴンドラをつくる、という提案をしました。ですが、それが1番の難関だったんです。

手のひらに乗るほどの小さなパーツなので、裁断、縫製、どれかひとつでも歪んでしまうと、綺麗な丸にすることはできません。何十個もサンプルを作り直して、まん丸になるよう試行錯誤しました。同時に、生地の厚みや硬さもまちまちなので、それぞれの素材に合った縫い方も追求しました。

ぐるぐると回る観覧車からイメージを膨らませて、気分で付け替えができたらよりワクワクが増すのではないかと、ゴンドラは取り外しができる仕様に。子どもでも簡単に付け外しができるように、いつもお世話になっている豊岡の金具屋さんに相談して、パーツを決めました。

このプロジェクトは、子どもがデザインしたものを1から完成品にするという、初めての挑戦です。同じ会社の若い人にもぜひ経験してもらいたいと、みんなを巻き込みました。完成したときには、思わず拍手が上がるほど、みんなの努力でできあがった鞄です。

鞄の内側には、製作の打ち合わせでいちとさんが描いてくれたイラストをプリントしました。豊岡の旅のお話をしてくれたときのイラストで、鞄づくりの思い出になればいいなと、ちょっとしたサプライズで付け加えたものです。

プロジェクトの当初は、実は参加するのを躊躇っていました。ですが、ワークショップで子どもたちの創造力に触れ、製作過程ではいちとさんのアイデアにワクワクして。途中からは、ただただ喜んで欲しい、その一心で取り組んでいました。大人になっても、記憶や心に残るような驚きであったら良いなと思っています。

夢が叶ったときの感想は?
作者のいちとさんに聞きました

−「夢のかばん」を受け取ったとき、どんな気持ちになりましたか?

めっちゃ嬉しくて、ワクワクした。特に観覧車のまるが取れるところがお気に入り!

−「夢のかばん」を持って、どんなところに行きたいですか?

観覧車に乗りたい!

−職人にひとことお願いします!

鞄を作ってくれてありがとう。観覧車の丸の中に顔があって嬉しかったよ。鞄の中に僕のかいたカッパの絵もつけてくれてありがとう。

プロジェクト総集ムービーを公開中

プロジェクトのスタートから完結までを動画でご覧いただけます。子どもたちの夢、職人の想い。「夢のかばん」づくりの過程を、オリジナル楽曲とともにお楽しみください。

製作企業

株式会社タイムバックス

シンプルながらも個性的な、
永く一緒に過ごしたい鞄作りを続ける

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製作ストーリー