WARRANTY-SYSTEM
豊岡鞄の製造企業は、必ず兵庫県鞄工業組合員であり、ブランドコンセプトを守るというマニフェストに署名・捺印して企業として宣誓すること、そしてその製品が豊岡鞄認定審査を受けて合格することです。
兵庫県鞄工業組合の組合員であり、かつ「豊岡鞄」地域ブランドマニフェストに署名して内容を遵守する企業。
兵庫県鞄工業組合「豊岡鞄」地域ブランド委員会が製品基準に基づき審査し、合格の認定を与えた製品。
「豊岡鞄」地域ブランドは、兵庫県鞄工業組合と各企業、そして地域の共有財産です。
一つの企業だけで事業を推進するのではなく、地域の共有財産として兵庫県鞄工業組合を中心にして「豊岡鞄」地域ブランドを育てることで、その価値を高めていきます。
審査員は、「豊岡鞄」地域ブランド委員、アルチザンスクールのメイン講師・竹下氏、豊岡鞄のブランド化をけん引するバッグデザイナー・森田陽子氏の計9名。
審査会当日、事務局のテーブルには審査を待つ鞄が並び、会場入りした審査員から順次、製品検査基準に照らし、気づいた点を審査カードに書き留めていきます。
外観だけでなく、内装が外に出るよう裏返し、脱着可能なパーツは外し、見えない部分も丹念にチェックします。
縫い目が一つでもズレていれば不合格。
持ち手は強く引っ張り、強度を試します。
個別のチェックを終えた後は、全審査員による合評です。
検討の結果
・内側の生地の端が、かがり縫い等で処理されていない。
・見せない方がよい箇所の縫い目がパイピング等で隠されていない。
・底面の角に意図しないダーツが入っている。
といった、一見して分かりづらい程度の不具合で不合格となった製品が出ました。
参加年数の浅い企業であれば15本出品して1本しか通らないこともあります。
審査員の所属企業であっても、もちろん特別扱いされることはありません。
この日、晴れて合格となった鞄の中には改良を重ね続け、3回目にしてようやく認定を受けた物もありました。
鞄業界の展示会シーズン直前の4月・11月は、出品数が2倍以上になります。
審査員も自社の繁忙期に半日もの時間を割くことになり、決してその負担は軽くありません。
しかし、他社の技術を学ぶ貴重な機会として前向きに捉え、審査に臨んでいます。
一つのデザインにつき1件の申請となる。
例えば、写真の帆布トートは同じように見えるが、ポケット開口部の位置(上と横)、持ち手取り付け部分のデザインが異なる。
このバッグのように、開口部の留めがボタンであれば、実際の使用状況と同じ体制で持って開け閉めし、問題がないかチェックする。